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老医の呟き

 年を重ねると、医師と言えどもアチコチの衰えを感じない訳にはいかない。しかし「年の功」と言う言葉がある。最新の医学には追いつけないが、年の数だけ人生や社会の仕組みは広く深く見えてくる様に思う。
 半世紀以上前には、医者となった限りは、一応「医学博士」だけはとらなければと皆が思っていた。しかし、こんな事が何十年か続くと「医学博士は、足の裏の飯粒だ。」等と云う言葉が茶飲み話に出る様になる。
「取らなければ気になるし、取っても喰えない。」
と言う訳で20世紀末には、なんとなく“どうでもいいか!!”という状況になった。
 次に次第に重きをなしたのは「専門医認定」である。各学会はそれぞれの考えで規範を定めた訳である。そして医師として学ぶ過程の一つの指標になった。しかし、これは学問の世界の約束に過ぎず、行政的には麻酔科専門医を資格として認めたのみであった。こんな医学?医療?の世界のうねりを老医の細い眼は、「昔々の医学博士とあまり変わらんなぁー」と見ているのである。専門医として盛業であるか、又は医学的な実績があれば、「さすが専門医だなぁー」と思えるのであるが、門前、閑古鳥の鳴く状況であれば「あんまり、地域社会の役に立っては無い様だ。」とその専門医としての存在意義に首をかしげざるを得ない。こんな状況の中で、厚労省は大きな決断をした様に思はれる。
 2014年4月の医療費改定の中で、その方針を示した。2年毎の改正を進めながら、日本の医療制度、老人介護問題をひっくるめて、根本から作り直す覚悟を決めた様だ。病院をドンドン潰して、病床を減らし、急性期の早期退院を押し進めて、医療費の削減をはかり、その究極は家庭の中で、家族に囲まれて“看取り”の時を迎える。正に昔々の様に「畳の上で死ねる。」時代を目指す事になったのである。
 地域包括支援という言葉がやたらと目につく様になった。又、今回初めて9の専門医制度を国が制度として、関与することになった。現在は、何か大きな価値ある出来事の様に受け取られているが、老獪な頭は、どうも医師としての生き方に、将来ある種の「しばり」が生まれて来ることを危惧する。今まで、医師の世界は、どうしてもまず医学ありきに発するから、社会の変化や、流れを頭の中に置いていない。そこで思っている事と現実の間に大きな断層が発生する。
 つまり、専門医が専門医として仕事を続けるつもりならば、“まず、自分なりの職場を予定しておく必要がある。”専門医の資格を取る事、どこで専門医として働くか、(職場)を考えて置くことは重要になる。
 縮小社会の中で、自由に職場を選び、或いは転々していく余裕の社会などドンドン少なくなってゆくのである。
 昔は、アチコチ色々やって行き詰れば「開業医でもやるか。」で、結構皆さん上手く行ったのである。小生も「いよいよ俺もランドアルツトか!!」等と落武者の気分で開業したのであった。しかし、これからは、ケアマネジャー、訪問看護師、etc.etc.と、協調しながら自分の生活費を生み出して行かねばならない。往診も、そんなに簡単に拒否しにくくなってくる。

 ここで私が言いたい事は、一人の人間としての一生である。

 私は、医者となった者は、35才でこれからの生き方を良く覚悟すべきだと思っている。百歩ゆずっても45才が最後である。早ければ早い程良い。50才を過ぎれば値は落ち始める。平均寿命が男女共に80才を超えた今日では、70才で丁度終わりとはなかなかいかないのである。80までは気分は現役感覚で生きたいのであれば、特別秀才でない、普通の人は売り時、稼ぎ時を間違えてはならないと思う。

 居心地のいい自分の場所は、自分で確保しなければならない。

相談役(前理事長) 佐藤 喜一

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