小児肺炎球菌ワクチン

 

小児肺炎球菌ワクチンについて

2歳までの子に接種をおすすめします

小児肺炎球菌ワクチンについて

インフルエンザと並び、重い感染症の原因となっている「肺炎球菌」を防ぐ小児用ワクチンが2010年2月下旬、実用化されました。当院では、家庭医療科で担当します。今回実用化された小児ワクチンは生後2ヶ月以上9歳以下が対象で、任意接種となります。肺炎球菌は人の鼻や喉の粘膜に定着し、せきなどによって他の人に次々と広がります。保育園や幼稚園などの集団生活では予防接種することをお勧めします。

接種料金:1回9,000円(税込み)

小児肺炎球菌ワクチン接種目安
生後2カ月~6カ月 1歳までに27日以上あけて3回接種、その後60日以上あけて1歳~1歳3カ月の間に1回追加接種
生後7カ月~11カ月 27日以上あけて2回接種、その後60日以上あけて1歳を過ぎたら1回追加接種
1歳~2歳未満 1歳で1回目接種、その後60日以上あけて2回接種
2~9歳未満 1回接種

肺炎球菌ってなに?

肺炎球菌は子どもの細菌感染症の2大原因の一つです。

肺炎球菌は小児における、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎、菌血症、髄膜炎の主要な原因菌です。肺炎だけの菌ではありません。Hib(ヒブ)菌(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型)と並び、小児の細菌性感染症の主な原因となります。このワクチンに対する期待は大きく、新聞、TVなどですでに数多くとりあげられているのでご存じの方も多いと思います。

肺炎球菌はいつかかりやすいの?

肺炎球菌グラフ

縦軸に肺炎球菌による重い感染症の頻度を、そして横軸に年齢をとったグラフを書くと、U字型のカーブになります。つまり、肺炎球菌による感染症にかかりやすいのは、特に免疫力の弱い小さな子どもやお年寄りです。このため子どもやお年寄りに肺炎球菌のワクチンを接種して、肺炎球菌による感染症の予防をしています。特に小児では1歳から2歳の子にも多くの感染を認めています。現在日本では肺炎球菌ワクチンは小児用と成人用の2種類が存在します。

肺炎球菌による子どもの病気は?

髄膜炎、菌血症、肺炎、中耳炎をおこします。

肺炎球菌というのは実はそこら中にいる菌で、子どもの多くが鼻の奥や気道に保菌しています。保菌しているだけでは問題ありませんが、残念ながら小さな子どもは肺炎球菌に対する抵抗力をもっていませんので、比較的簡単に肺炎球菌に感染してしまいます。カゼをひくと中耳炎になることはありませんか?これはカゼによって粘膜の抵抗力が落ちると、耳で感染症を起こすためです。このように、肺炎球菌は、耳で感染症を起こすと「中耳炎」に、肺に入り込んで「肺炎」に、血の中に入り込んで「菌血症」に、脳や脊髄を覆っている髄膜の中に入り込んで「髄膜炎」を発症します。
肺炎球菌が主要原因であることがほとんどで、菌血症では80%(1番目)、肺炎の場合は30%(1番目)、細菌性髄膜炎では20~30%(2番目)、細菌性の中耳炎の場合は30%(2番目)が肺炎球菌が原因となっています。

ではどうしたらいいの?

10万人あたりの感染症発症率グラフ

子どもの肺炎球菌感染症は、小児用の肺炎球菌ワクチンで予防できます。小児用の肺炎球菌ワクチンは2009年現在100カ国近くで使われていて、定期接種をしている国では細菌性髄膜炎などの重い感染症の発症率が98%下がりました。

当院での接種方法

当院では、「家庭医療科」で接種することができます。予約が必要です。一回の接種料金は9,000円(税込み)です。当院では2歳までのお子さんに積極的にこのワクチンを推奨していく方針です。他に中耳炎になりやすい子、などにもすすめています。ワクチンは9歳までのお子さんが接種できます。
→→→ 予約はコチラに。保原中央クリニック 024-575-3231

接種時期と接種回数

お子さんが生まれて間もない場合:標準的接種方法;合計4回
肺炎球菌は2歳未満の子に特に感染しやすい菌です。生後2ヶ月を過ぎたら接種が可能です。なるべく早く接種することをお勧めします。3ヶ月を過ぎると三種混合ワクチン、ヒブワクチンと同時接種する方法が最も効率的かと思います。初回免疫として3回接種後、60日あけて追加免疫としてもう一回接種します。

お子さんが7ヶ月~11ヶ月の場合;合計3回
初回免疫として2回接種後、60日あけて追加免疫としてもう一回接種します。

お子さんが1歳の場合;合計2回
初回免役後、60日あけて追加免疫として一回接種します。

お子さんが2歳以上9歳未満の場合;合計1回
一回の接種で十分です。

なお、年配の方用の肺炎球菌ワクチンは基礎疾患のある65歳以上の方に接種することが多いです。

ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンの2枚看板で、子どもたちは重症細菌感染症から守られることになります。大切なお子様の健康を守るためにもぜひ、予防接種をして免疫をつけておくことをすすめています。

Q&A よくある質問

Q1 ワクチンは接種したほうがいいでしょうか?

A1 小児科医として中耳炎や髄膜炎という細菌感染症の病気の恐さを強く感じています。その細菌感染からわが子を守ってくれるこのワクチンは是非接種してほしいワクチンの一つです。自分の子であれば、必ず接種するワクチンです。

Q2 肺炎球菌ワクチンの副作用はありますか?

A2 深刻な副作用は報告されていません。他のワクチン同様、局所が熱を持ったり赤くなったりすることがあります。また免疫の反応で熱がでたり、まれにワクチンに対するアレルギー反応を示すこともあります。

Q3 予防接種がいろいろあってわかりません。どれから受けたらいいのでしょうか?

A3 年齢、ワクチン接種歴などの個人差があるため、具体的には院長に直接ご相談ください。ただし、これからワクチンを開始する方の場合、まずは肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチン、三種混合ワクチンの同時接種を済ませてしまうことをお勧めします。

Q4 ワクチンを同時接種しても大丈夫ですか?

A4 医学的に問題ありません。免疫を乳児期早期に獲得するために必要であると考えています。二回病院にこなくてもよいというメリットもあります。

Q5 どうして、病院によってワクチンの値段は差があるのですか?

A5 私たちは任意の予防接種については、クリニックごとの判断でワクチンの値段を決めて良いことになっています。私は個人的に、できるだけ多くの皆さんにワクチンを接種してほしいという観点から、当院ワクチンの値段は控えめに設定しているつもりです。今後、これらのワクチンが公費負担になって無料でできるようなことにも取り組んでいきたいと思っています。

Q6 うちの子はこの肺炎球菌ワクチンをしていないけど大丈夫ですか?

A6 9歳以下、特に2歳未満の子に感染しやすい病気を予防するワクチンです。9歳以上のお子さんは接種しなくてもよいかと思います。日本では新しいワクチンであるため、受けれる子、受けれなかった子が残念ながら出てきてしまいます。このワクチンの出現によって、今後、細菌感染で苦しむ患者さん、ご家族が減ることは大変喜ばしいことだと思います。

お問い合わせ

保原中央クリニック 家庭医療科

電話 024-575-3231(代)