乳がんを知ろう

 

 女性のがん第1位が「乳がん」です
乳がんの発生率が年々上昇傾向にあることはしばしば報告されていますが、欧米では日本の3倍も多くの女性が乳がんになります。現在、わが国の乳がんの罹患率は「女性のがん第1位」です。しかし、死亡率は4位程度ですので、全体として乳がんは他のがんより治りやすいということが言えます。ごく早期ならばほぼ95%、しこりが小さいうちに見つけて治療すれば90%近く、乳がんは「治るがん」です。
 「私とは関係ないわ」と思っていらっしゃる方、74歳までに乳がんにかかった女性は30人に1人です。正しい知識を身に付け、早く乳がんを見つける努力をしてみて下さい。
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【乳がんはこんな人が罹りやすい】
  • 肉親に乳がん患者がいる人
  • 初産年齢の高い人
  • 過去に乳腺のしこりで切除して調べた経験がある人
  • 初潮年齢が早く、閉経年齢が遅い人
  • 肥満である(特に閉経後)  など

 

  乳がんはどこにできるの?
乳汁(ミルク)が出てくる通り道を乳管といいますが、その管の内側には一層の乳管上皮細胞が覆っています。これが悪性に変化したものが乳がんです。乳がんも最初のうちは乳管の中だけにあって「しこり」にならず、触診をしても何も触れない時期がしばらく続きます。この時期に触診による検診をしても、何もわからないのですが、乳房のレントゲン写真である「マンモグラフィ」という検査をすると、乳がんの組織の中に、非常に細かな石灰化(カルシウムの沈着)があれば、これが骨と同じように写真に写りますので、この時期(超早期)の乳がんでも見つけることができます。この時期に発見された乳がんは、ほとんど100%治るのです。 doko

 

  早いうちからマンモグラフィによる検診を・・・
mmg 従来の検診は、触診で異常(特にしこり)がみつかった人に精密検査としてマンモグラフィを行うという方法をとっていましたが、この方法では、触診でわからないほど早期の乳がんを見つけるチャンスをみすみす逃していることになります。すなわちマンモグラフィを最初にしていれば見つかった乳がんが、明らかなしこりになるまで気付かれないわけです。これは実に勿体ない事です。 “最初からマンモグラフィを使って検診する方法が優れている”というのは、単に理屈の上での事ではなく根拠があります。マンモグラフィで検診を受けた人と、マンモグラフィの検診を受けなかった人の間に、将来の死亡率に明らかな差があるのです。この違いは50歳以上の婦人で明らかなデータでしたで、これまでは「マンモグラフィの検診は50歳以上」としていましたが、最近これをもっと引き下げて、「40歳以上の検診対象者にマンモグラフィを導入する」指針が出ています。

 

 乳がんは治るがん
乳がん検診の目標は、乳がんの死亡率を下げることにあります。これが可能な検診方法は、マンモグラフィしかないのです。残念ながら福島県は、乳がん発見率が全国平均よりも下回るという結果が出ています(全国平均0.19%に対し福島県は0.12%)。これは、2002年度の資料をもとに厚生労働省が発表したデータです。すべての自治体でマンモグラフィを使った検診が導入されれば、発見率も高まることでしょう。 しかし、このようなマンモグラフィも万能ではありません。触診と併用されて有効性が高まると考えられます。検診でどうしても見つからない乳がんもあります。検診を受けたというだけで満足せずに、常にご自分の乳房に関心を持ち、月に1回の自己検診などで早く乳がんを見つける努力をして下さい。