公益財団法人 仁泉会

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当法人職員が能登地震災害ボランティア活動に参加しました。

 3月17日から20日までの4日間、令和6年1月1日に発生しました能登半島地震被災地である石川県輪島市で災害ケアマネジャーのボランティア活動に参加してまいりました。私自身、東日本大震災を経験した身ではありますが、元々古い家屋が多かったこともあり、言葉通り軒並み建物が倒壊している輪島市の市街地をまざまざと見せつけられ言葉を失いました。日本海から地面が隆起したとの報道の通り、家屋の倒壊もですが、生活道路の多くが崩れ、各所で地割れが起きました。そのため、上下水道が破損していることも多く、水道は復旧したものの、下水が壊れたままのためトイレやお風呂が使用できない家もまだまだ多くあります。輪島市は人口規模で言うと伊達市の半分程度です。小さな自治体故、倒壊した家の撤去にかける財源がなく、片付けられないのだと地元のケアマネジャーが話していました。(その後、被災建物の撤去が公費で賄われることになったと聞いたことから今後撤去作業は進むと思われます。)  日本介護支援専門員協会は「誰も取り残さない被災者サポートプログラム」としてJVOAD(全国災害ボランティア支援団体ネットワーク)、日本相談支援専門員協会との3団体で石川県の被災高齢者等把握事業を行っています。私が赴いた際には要介護認定を受けている方や障がいの認定やサービスを利用している方のピンポイントの訪問は終了しており、更なる福祉的ニーズの掘り起こしのため、試験的な全戸訪問が始まる日でした。  活動では道路が地割れし、マンホールがせり上がっていて通行止めの箇所も多く、迂回しながら、悪路で車が上下や左右に大きく揺らされながら訪問先まで行きます。家の片付けに戻った方や避難所で体調を崩し自宅に戻った方、避難所に行けない方とお会いし話ができました。各家庭でも損壊した家屋の片付けが進んでいないことから、基本的には避難している家が多く、全戸訪問してもその6割以上が自宅には住んでいない状況でした。震災を狙っての詐欺などが横行しているためか、市民は一様に警戒感がまだ強かったように思います。  被災地からの報道の機会が減り、なんとなく復興へ向かっているものと思い込んでいましたが、実際に現地を見て、以前の生活に戻るにはまだまだ時間と手厚い支援が必要だと実感しました。支援にあたる地元のケアマネジャーなどの専門職、市民、輪島市役所の方、みんなが住民の生活の維持と復旧に懸命にあたっています。頑張りすぎて今後、継続できるのかと心配になるほどです。そんな人たちを応援するためにも、微力ながら私もまた機会があれば被災地支援の活動へ参加したいと思っています。また、東日本大震災の後、この経験を次の世代に繋いでいかなければと思っていましたが、私自身が「喉もと過ぎて熱さを忘れていた」と反省しました。今の熱さを忘れないうちに、自分の事業所内や伊達地域での災害支援についてみんなで考えられる機会を作っていきたいと考えております。  あぶくまケアプランステーション 佐藤 敦史

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