リンパ浮腫とは、「リンパ管や節の先天性の発育不全、又は二次性の圧迫・狭窄・閉塞などによって、リンパ流が阻害又は減少したために生じるむくみ」のことです。
リンパ浮腫には、原因の明らかな二次性と.、はっきりしない(先天性)一次性とがあります。 圧倒的に多いのは二次性で、乳がんや子宮がんの術後にみられ、全身どこの場所でも浮腫が起こる可能性があると言われています。
一番多いのは、子宮がん・乳がん・前立腺がんの手術や放射線治療でリンパ節が切除された場合、もしくは機能を失った場合です。
切除されるリンパ節の部位や数・又放射線治療の加えたかでも影響される程度は異なります。
日本のリンパ浮腫患者の約半数は子宮がんの治療後で、約1/4は乳がんの治療後と言われています。
その他考えられるのは、悪性腫瘍のリンパ管及びリンパ節への転移や外傷などで体内に侵入した細菌がリンパ管に取り込まれ、炎症を起こすリンパ管炎、又寄生虫による感染、心臓カテーテル検査などでソ径部からの穿刺後や四肢軟部の損傷など外傷性のリンパ浮腫などです。
リンパ浮腫の症状の多くはゆっくりと進行しますが、少しの外傷や感染で急激に進行することもあります。
一般的に、足・踵、及び、脚又は手背・腕の腫れによる四肢のだるさや疲れです。原則的に疼痛や皮膚の色の変化、潰瘍及び静脈のうっ帯はないのですが、むくみが急激に進んだ時は、皮膚の緊張感・重圧感・しびれなどが起こることがあります。又、月経時や気温の変化で悪化することもあります。
合併症としては、蜂窩織炎といって、患肢に赤い斑点や39〜40度の高熱がみられ、痛みが伴う症状がでます。又、むくんでいる部分に小さな穴が開き、そこから透明なリンパ液が漏れ出し、リンパ管瘻となることもあります。
現時点では、完全に治るわけではありません。ですから、むくんだ脚又は腕を心臓よりも高い位置にする・動かす・又は刺激(マッサージ)することで細くして、弾力ストッキング又はスリーブを着用するなどでそれを維持すること、そして治療・ケアを根気よく続けることが大切です。
- 挙上:就寝時には必ず僅か(10〜20?)でも手や足を高くするよう心がける。
- スキンケア:患肢での注射や採血は避ける。
・ゴムのきつい靴下やストッキング・下着などは着用しない。
・患肢の切り傷・引っかき傷・虫刺されなど、どんな形でも外傷には注意
・熱い風呂やシャワーは避けて、ぬるま湯に慣れる。
・水虫・タコ・ウオノメなどを予防する。
- 運動:「腫れた腕(脚)は出来るだけ使わない・動かさない」は間違いです。しかし、患肢を使いすぎたり、翌日まで疲れが残るような運動は適切ではありません。水泳・散歩・軽いエアロビクス・室内での自転車漕ぎやヨガ等は、好ましい運動です。重い物を持ったり、過激な運動は避けましょう。
- マッサージ:2つの方法があり、手によるマッサージ法(皮膚をやわらかく刺激するように)と器械によるマッサージ法(空気圧による波動的な圧力を利用してうっ帯しているリンパ節を抹消から中枢へもみあげるハドマーという器械)です。症状に応じて使い分けをします。
- 圧迫タイツ・ストッキング等:細くなった周径の維持のために使用します。十分な圧迫(40mmHg位)のある物が必要となるため、少なくとも4〜6ヶ月に一度は、かかりつけ医に適合具合を診てもらうことが大切です。
- 減量:手術後の肥満は「リンパ浮腫」の誘因にもなります。バランスのよい食事療法で、自分の理想体重を維持しましょう。タバコ・お酒も避けましょう。
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米国製ハドマー
カフが従来よりも細く分かれているため、より自然な圧迫力を与えることができる。 マジック式でどのような太さにも適合できる。

日本製ハドマー
家庭用として手軽に使用できるため、退院の際にお勧めしている。 |
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